出口のない痛み
今日は誰でもない、1人の被害者となって書いてみる。
私自身含め、私の元にSNSを通して届いた犯罪被害の声の数々。
ただただ、痛い。
どこが痛いの?と訊かれても、答えられないのだ。
傷は治っても、胸の痛み、胃がえぐられるような痛み、恐怖と共に突然襲ってくる動悸、手の震えから、そのうち全身の震えへ変わる。
自分の身体は言うことを聞かなくなる。
頭は怒りでいっぱいになると、今度は突然無力感に襲われる。
怒りと興奮で脳内は冴えわたり、穏やかに眠ることすら出来ない。
その間、加害者は何をしている?
テレビで加害者の顔を見た被害者達。
ニュースで加害者の動向を知った被害者達。
何気なく、成功しているように装って露出する加害者たちに被害者達は吐き気を催しながら戦っている。
何故、被害者達が苦しまなくてはいけない?
犯人が刑事事件で有罪を受けても尚、この苦しみからは解放されない。
痛みの大小は比べようがないが、刑事事件で有罪判決が出ればまだ良い方だ。
今の日本の司法はどこへ向かって進んでいるのだろうか?
身体に傷を負わなくても、心は死んでいく。
被害の声を無視されたときの絶望感と真っ暗な世界へ突き落されるあの感覚。
犯罪被害に遭った人たちの痛みは「出口のない痛み」なのだ。
被害に遭う前の人生はどう足掻いても取り返せない。
もしも一人でも私と同じ状況の人が居たら、言ってあげたい。
「大丈夫、あなただけじゃないよ。私も一緒だよ」
私の人生が大きく変わってしまったとき、フリーズしてしまった私の心を少しずつ動かしてくれる言葉だった。
少しずつ、硬直していた身体が動き始め、血が通い始め、少しだけ前を見ようと思えた。
それでも翌日にはどうなってしまうか分からない。
そんな繰り返しの日々の中で生きている。
そんな繰り返しの日々の中で生きている人に私は言いたい。
出来ることなら抱きしめてあげたい。
「大丈夫、あなただけじゃないよ」
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