「赤旗」の現場に触れてみた —— 報道と政治のあいだで考えたこと
先日、日本共産党が主催するサポーター向けイベントに参加する機会があった。
直近では、公益社団法人・日本外国特派員協会が、一連の裏金報道に関して《しんぶん赤旗》を2025年の「報道の自由賞・日本賞」に選出したことが話題となっている。
今回参加したイベントは、その「報道の自由賞」の受賞が発表される少し前に開催されたものである。
その報道に携わった《赤旗》社会部の三浦誠記者は当団体もこのイベントで直接お話しさせていただいた方であり、最近では彼の名前を各種メディアで目にすることも増えてきた。
もっとも、私自身はいまのところ、特定の政党を支持しているわけではない。
ただ、実際に当団体に相談に来た犯罪被害者の中には支援制度から漏れ、困っていたときに助けてくれたのが共産党議員だったという声が少なからずあった。
それは、犯罪被害者支援を行ってきた当団体が確かに聞いた事実であり、ここに記しておきたい。
今回のイベント参加のきっかけは、同党の機関紙である《しんぶん赤旗》が行ってきた数々の調査報道に関心を持ったことである。
特に、裏金スキャンダルの渦中で《赤旗》が報じた一連の事実は、他の大手メディアが報道しきれなかった領域に光を当て、「裏金議員」という言葉とともに、その存在を全国に知らしめる一因となったのではないだろうか。
会場では、三浦記者の言葉から、商業報道では拾いきれない情報を社会に届けようとする強い意志が伝わってきた。報道の現場に立つ人間としての責任と覚悟を感じる機会だった。
また、イベントには党の委員長である田村智子さんも登壇していた。
彼女の話には、政党代表としての立場を超えて、生活現場に根ざした問題意識と、一人の政治家としての信念がにじんでいた。私にとっては、「政党の顔」というよりも「声を届ける個人」として、彼女の言葉に耳を傾けることができた。
私がこうしたイベントに参加するのは、「さまざまな立場の政治家や報道関係者の言葉に直接触れること」で、犯罪被害者の救済の道はこの国にはどこにあるのだろうか?と考えたからである。
《しんぶん赤旗》は、「政党の機関紙」として敬遠されがちかもしれない。
しかしその中には、一般の報道では埋もれがちな市民の声や、根気強く掘り下げられた事実が記録されているのも事実だ。
今後も特定の枠組みにとらわれることなく、多様な情報源に触れながら、自分の視点で社会を見つめ、考え続けていきたいと思う。
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